【第4日目】
9月21日(火)午前6時起床 気温16℃

早朝、根室海峡に面した部屋の窓から国後島に灯る明かりが見える。漁を終えた漁船が続々と寄港してきて知床の夜が明けた。天気は曇り、沖合いは白波が立っているようだ。7時にカニ汁付きの朝食を済ませ、本日予約していたホエールウォッチングの実施連絡を待つが、なかなかGOサインが出ない。ギリギリのところで実施が決まり羅臼港に向かう。船は宿泊した宿が所有するアリラン3世号だ。宿泊者は優先的に予約できる。

8:44 皇族も乗った出航前のアリラン3世号

8:46 定刻より早く羅臼港を出航

8:50 海峡の目標ポイントへ運航速度を上げる

9:08 羅臼港が遠ざかり知床半島になる

9:10 スピードを落としマッコウクジラを探す
世界有数の大自然が残る知床半島が世界自然遺産に指定された実の決め手は、海にあるといわれている。羅臼は流氷の南限にあたり、プールのような閉鎖海域の根室海峡羅臼沖は流氷の底部に付いていた植物性プランクトンが爆発的に増殖する。それを目掛けて鮭などの魚類や鯨もやってくる。海のアルプスと呼ばれるこの海域は水深が3000m以上もありマッコウクジラが回遊するのに絶好のポイントになっている。ほんとうの知床の豊かな自然は海上トレッキングをしないと分からない。

9:31 ソナーでマッコウクジラの鳴き声を感知

なかなかマッコウクジラは海上に姿を見せない。ずーっと深海に潜ったままだ。そのうち心配していた天候が悪化し、海上のうねりが大きくなり白波が立つようになった。これ以上ここに留まるのは限界かと諦めかけた時、マッコウクジラが噴出す潮が海上に白く上がる。

9:36 羅臼からは見えない国後島の奥地

9:37 半島の先端が知床岬

9:50 マッコウクジラ発見!全速力で追跡する

最初にカメラで捉えたマッコウクジラの背中、しばらくして別のポイントに出現したが尾びれで合図して深海に潜ってしまった。その一瞬はムービーで捉えることが出来たが、スチールカメラには写らなかった。

乗船券になっている絵葉書のマッコウクジラ。穏やかな海で、ここまで接近できるチャンスはそうはないだろう。

12:41 海鳥が舞う浜辺から国後を望む
11:30 無事、羅臼に帰港
       羅臼の道の駅で昼食をとる
        ・知床ラーメン 1000円
12:30 羅臼を出発
       経由地を変更し、納沙布岬へ

強行軍を覚悟し計画変更を決断する。

12:55 峰浜パーキングに一時停車

これからのルートは国道335→244→243→44と野付水道に沿って南下し、根室半島を辿る。その先端が日本最東端の納沙布岬になる。

知床連山景観地となっているが国後島も目前

激走PAJEROの走行距離が100,000km突破

14:13 国道243から44を左折し根室へ

14:20 風景が一変して酪農地帯になる

14:35 道の駅「スワン44ねむろ」で休憩

白鳥が飛来することで有名な風連湖はラムサール条約登録湿地になっている。道の駅の室内からも湖を展望でき、オオワシとエゾシカの剥製が置かれていた。


15:00 根室湾の沿って走り根室市内に入る

ロシア語で書かれたサブ道路標識を見ると、ロシアと何らかの交流があるようだが、至る所北方領土返還の看板が目に付く。

15:12 納沙布岬まであと5km

15:20 日本最東端に近づく
15:26 ついに納沙布岬に到着

日本最東端という表現は適切ではないらしい。思いは北方領土を除いて本土最東端ということになる。岬から僅か3.7km沖が歯舞諸島の貝殻島、7km先には水晶島が見え、北方領土は目と鼻の先にある。


突端に立つ納沙布岬灯台、初点灯は明治5年

15:55 納沙布岬を発って、根室へ
16:25 根室市内で給油後、厚岸に向かう



夕暮れが迫る浜中を左折し道道123に入る

17:11 遠回りでも霧多布を経由して厚岸へ

17:23 日没前、浜中湾に突き出した霧多布岬
国道123は霧多布湿原と海岸に沿った北太平洋シーサイドライン。元々予定のルートであるが納沙布岬を経由したことで途中日没になる。今日の宿泊地厚岸まで変化に富んだ景観が楽しめる超穴場のドライブルートだが、暗闇の中で孤独な走行が続く。
18:05 厚岸道の駅グルメパークに無事到着、目当ての海鮮市場「あぶりや」で購入した魚介を炭火焼にする
 ・厚岸産天然カキは一押し
 ・ニシン、ツボダイ、ツブ、ホタテ、
  サザエ、エビ、ウニ、ヤキオニ


厚岸産カキは丸々太って旨さを濃縮した極上品

今日の宿泊はツアー2度目の野宿となる。食欲を満たして、サッポロクラシックで乾杯すれば、ドライブの疲れは一気に吹っ飛ぶ。

21:15 明日に備えて早々に就寝

今日の走行距離 《287km》