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7月18日(月) 14:05
羽田空港発、ルフトハンザドイツ航空でフランクフルトへ。所要時間は約11時間40分。着後、航空機を乗り継ぎジュネーブへ。到着は現地時間22:05、専用バスでシャモニーまで約81kmを走り、深夜1時ごろ宿泊ホテル(PARK
HOTEL SUISSE★★★★)に到着。 |
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7月19日(火) 6:00
シャモニーは日中の熱気が溜まり、寝苦しい一夜が明けた。時差ぼけはあまり感じないが、寝不足気味で、トレッキングの第1日目が始まる。夜明けの空は雲一つない晴天に恵まれ、寝ぼけ眼に気合が入る。シャモニーのこの時期は、日の出6時、日没9時過ぎがおおよその時間になっている。 |
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6:10
ホテルのバルコニーから朝日が射し込む、Dome de Gouter(ドーム・デ・グーテ)4306mを見る。モンブランの頂をわずかに望むことができるが全貌は見えない。 |
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8:30
宿泊ホテルで朝食を済ませ、徒歩でロープウェイ乗り場へ向かう。 |
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8:50
ロープウェイ駅に約15分ほどで到着する。絶好の天気となり即座に予定を変更し、最終日に行く予定の、Aiguille du Midi(エギーユ・ドゥ・ミディ)展望台まで足を延ばすことになった。乗車待ち時間は約1時間、早朝から混み合っている。この間を利用して、イタリア人の山岳ガイド・マルコから今日のコースガイダンスを受ける。 |
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9:50
ロープウェイは中間駅で乗り継ぎ、頂上展望台を目指す。(当初予定では中間駅で下車し、トレッキングを開始することになっている)
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10:05
中間駅の、Plan du L'Aiguille(プラン・ドゥ・レギーユ)2310mから頂上展望台まで標高差1500m以上を急上昇する。 |
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10:15
ロープウェイ終着駅は富士山の標高を越えている。高山病予防のため、大声や急ぎ足は厳禁のアドバイスがある。 |
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眼下にシャモニー谷を見下ろし、広大なモンブラン山群の大パノラマに圧倒される。氷原の先にはヨーロッパ三大北壁の一つ、Les Grandes Jorasses(グランド・ジョラス)4208mが迫る。さらに遠く、マッターホルンのピークまで小さく確認できる。またとない眺望に恵まれた。 |
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↑稜線を行く登山者の列 |

↑グランド・ジョラスの北壁 |

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↑マッターホルン
(最奥の小さい△) |
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ロープウェイ駅に架かる連絡橋を渡った岩峰の頂上がエギーユ・ドゥ・ミディ3842mの展望台。エレベーターの待ち時間が少ないタイミングを見計らって山頂に到着する。
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ついにヨーロッパアルプスの最高峰、
Mont Blanc(モンブラン)4810mが全貌を現す。展望台からの標高差は、さらに1000m近くある。
手前はMont Blanc du Tacul(タキュール)4248m、真中はMont Maudit(モンモディ)4468m、
右側はDome de Gouter(ドームデグーテ)4306m |
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人気の全面ガラス張りのシースルー展望台は、恐怖しらずの観光客で順番待ちができている。 |
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下りのロープウェイから見るシャモニー谷。氷河に吸い込まれるように急降下し、途中でロープが消えて見えなくなるくらいの高度感がる。 |
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11:40
プラン・ドゥ・レギーユに戻り、足慣らしのトレッキングが始まる。Le Montenvers(モンタンヴェール)1909mまで標高差(401m)が少ない初級コースだが、歩行距離7kmは意外と長い。 |
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深く削り取られた氷河谷のシャモニーを眼下に、岩場の山腹ルートが伸びている。途中の山小屋で食事もができるが、サンドイッチを持参してきているのでこのまま先へ進む。 |
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 ↑モンタヌス・キンポウゲ |
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シャモニー針峰群を巻くように緩いアップダウンを繰り返しながら歩く。紫外線が強く、サングラスの着用や熱中症対策は万全に行う必要がある。 |
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12:00
ロックガーデンのような台地で昼食をとる。周りは氷河によって運ばれた岩石が堆積したモレーンの壁になっている。 |
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↑アルピヌス・ミヤコグサ |
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↑アルペンローゼ |
↑アルペストリス・ワスレナグサ |

↑レースフラワー |

↑ルペンス・カスミソウ |

↑イトシャジン(キキョウ科) |
この季節のトレッキングは多種多様な高山植物が咲き乱れ、フラワーウォッチングも楽しい。 |
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14:30
登山道が登りに変わり、行く手に鋭く尖った、Les Drus(ドリュ)3754mが見えてくる。 |
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↑アルパイン・マーガッレト |
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14:35
視界が開け、グランド・ジョラスの北壁を正面に望み、フランス最大の氷河、Mer de Glace(メール・ド・グラス)が見える。モンブラン山群から流れ出た3つの氷河が合流してできた全長7kmの氷河だが、温暖化で後退が目立つ。 |
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2003年、雨の中訪れた氷河がメール・ド・グラスとは知らなかった。雷でエギーユ・ドゥ・ミディのロープウェイが運行停止となり、代替えで氷河洞窟見物に来たところだった。視界が悪く、周りの景色はまったくわからなかったが、氷河だけはしっかりと記憶に残っている。当時に比べ、だいぶ痩せ細った氷河になってしまったと思う。

↑2003年に撮った氷河洞窟の写真 |
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15:40
モンタンヴェール鉄道駅1913m。ここまでシャモニーから観光客が上がって来るので、乗客が混み合っている。
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16:10
モンタンヴェール鉄道に乗って、シャモニーへ下山する。初日の足慣らしにしては結構ハードなトレッキンングが終わる。 |
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16:35
シャモニーに戻る。真っ赤なモンタンヴェール鉄道の車両は、山岳の景観に映えて印象深い色をしている。 |
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モンタンヴェール鉄道のシャモニー駅舎。駅前には開業(1909年)当時に使われた蒸気機関車が展示されている。1953年に電化されたがラック式山岳鉄道の歴史は100年を越える。 |
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夕食はホテルの近くにある居酒屋風レストランに行く。前菜とメインディッシュのフランス料理は日本人向けメニューだろうか、さっぱりとした味付けでなかなかの美味であった。最初の2泊はシャモニーの同じホテルで連泊し、明日からは山小屋泊まりとなる。スーツケースは中間点のイタリアまで回送サービスがあるので、2泊3日の山支度を整え早めに就寝する。
 
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