Tour du Mont Blanc 3日目
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7月21日(木) 6:00
起床とともに小屋の天窓を開け、天気の状況を確認する。今までの晴天も、そろそろ下り坂にの気配を感じる。
8:00
朝食後、小屋の前に集合し出発する。

今日の行程はトレッキング中級。歩行距離13.3km、歩行時間6時間、標高差は最初に833mを下り、640mを登り返して峠を越え、242mを下る変化の厳しいルートだ。
ボンノム小屋から深く切り裂けた谷に向かって、Les Chapieux(レシャピュー)1550mまで降下する。アルプは高山植物が花盛り、四方八方に目を奪われ足取りが鈍る。

↑カルカタラ・スミレ

↑ベルナ・リンドウ

↑シベリアリュウキンカ

↑アルビナ・バルトシア
8:40
ほぼ中間地点を過ぎるが、長いつづら折りの下り斜面は、更に深い谷間へと続く。

↑アルピヌス・ミヤコグサ

↑マクラタ・ハクサンチドリ

↑シラタマソウ
9:20
ようやくレシャピューのバス停近くまで下山した。谷川に架かる石橋から下山ルートを振り返る。
10:00
レシャピューから路線バスに乗り、Tour du Mont Blancの細い谷間の道を移動する。この区間は展望があまりよくないので、一般のトレッカーはバスを利用している。
10:20
終点まで移動し下車する。これから昼食で休憩する山小屋まで谷道を下る。


↑Aiguille des Glaciers(グラシエ針峰)3801m
10:35
Ref.des Mottets(モッテ小屋)1870mに着いた。ボンノム小屋からこの辺り一帯までは、Vallon des Glaciers(グラシエ谷)と呼ばれている。

小屋は古風な内装が施されていて、アルペンムードがいっぱいだ。
11:00
オープンした小屋に入り昼食のオムレツを食べる。アルプス小屋の昼食は概ねオムレツが定番となっているようだ。
12:50
早い昼食をとった後、グラシエ谷の登りに入る。稜線にモンタナ・ウサギギクの大群生を見ながら次第に高度を上げて行く。。
13:10
眼下にモッテ小屋を小さく望みながら稜線に沿った道を辿る。遠くにわずかながら目指す峠の鞍部が見えて来る。
14:50
途中トラブルがあり遅れをとったが、Col de la Seigne(セーニュ峠)2510mに到着。この地点がフランスとイタリアの国境になっている。ここから先は、Vallon Veny(ヴェニ谷)を下って行く。
晴れていれば、前方にモンブランが見えるはずだが、残念ながら雲に遮られて見ることができない。


16:20
体力を消耗しながらも無事に、Rif. Elisabetta(エリザベッタ小屋)2258mに辿り着く。
背後に、Aiguilles de Tre la Tete(トレラテート針峰群)3923mがそびえ立つ。

小屋の眼下にはヴェニ谷が広がり、明日のトレッキングルートになっている、まっすぐ延びた道が見える。予報では雨になるので、この眺めは今日までになる。
小屋は登山客で混み合い満室状態。夕食は入れ替え制で3番目の20:30からとなった。だいぶ時間があるので、シャワーと着替えを済ませ、反省会(軽く飲み会)をしながら順番を待つ。
20:30
やっと夕食の時間になる。食事メニューはイタリアンのフルコースでボリューム満点、山小屋とは思えない豪華さに大満足、長い時間待った甲斐があった。


←山岳ガイドのマルコが一番お勧めする地元ワイン。イタリアはフランスやスイスに比べ物価が安く、おいしいものがたくさんある。ちなみにこのピノノワールは街では6€で買えるそうだ。
部屋は大部屋で3段ベットの雑魚寝になった。部屋に空きがない限り、予約客以外は泊めないのがルール、日本の山小屋とはポリシーが違う。ともかく早く寝たもの勝ちなので、さっさと寝ることにする。消灯時間が過ぎると真っ暗になるのは、どこの国も同じだ。

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