Tour du Mont Blanc 7日目
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7月25日(月) 7:00
朝食が始まる。いろいろな国の言葉で”おはよう”が書かれた、ランチョンマットが洒落ている。観光都市スイスらしいおもてなしだ。ちなみに日本語は一番上に”OHAYOO GOZAIMASU”となっている。
8:00
出発前のホテルのテラス。紹介が後になったがホテルは、HOTEL DU GLACIER(★★)。グレードは低いが、村一番のホテルだそうだ。ホテル前から専用車に乗って約31km先の、Trient(トリアン村)まで移動する。

9:00
トリアン村のトレッキング出発地、Le Peuty(ル・プーティ)1322mに到着する。
9:10
出発前に山岳ガイドから、ルートのレクチャーを受ける。説明に使用している地図は12€で購入できる。

今日の行程は、国境の峠まで標高差912mを登る、トレッキング中級コースとなっている。
遠くに見える三角形の頂は、Aiguille du Tour(トゥール針峰)3544m。Tour du Mont Blancの登山路は、ここからは見えない。
出発してアルプの牧道を行く。間もなく森林帯に入り、急峻なつづら折りの登山道を登り、高度を上げて行く。
10:40
ここまでこまめに休憩を入れながら登ってきたが、森林限界を越えたところで、ようやく峠の小屋が小さく見えるようになる。
11:20
森林帯を抜けてから傾斜が緩み、谷斜面の花の多いアルプの中を、トラバースしながら登る。

↑ヘミスファエリクム・タマシャジン
 別名で悪魔の爪草とも呼ばれている。

↑アルペンローゼ(ツツジ科)
 アルプスを代表する三大名花の一つ。
11:25
牧草小屋のある、Les Herbageres(レ・ゼルバジェール)2033mに着く。ここから、Col de Balme(バルム峠)まで、標識では30分となっている。この付近から、再び道が急勾配になる。残り高度差は150m。

↑モンタヌム・バンダイソウ(ベンケイソウ科)

↑モンタヌス・キンポウゲ

↑インティバケウム・ミヤマコウゾリナ

↑レペンス・カスミソウ

↑アルパイン・マーガレット

↑セイヨウノコギリソウ
11:55
バルム峠直下の最後の登り。色鮮やかなアルペンローゼの群生の道を行く。
12:05
Ref.du Col de Balme(バルム峠小屋)2191mに到着。スイスとフランスの国境の小屋は、風雪に耐えて傷んでいるが、ここ何十年も補修されていない。(山岳ガイド談)

↑意外にシンプルな国境のランドマーク。

↑シャモニー谷の最深部から、モンブランを一望。
↓稜線の石柱に左側がスイス(S)の印。 ↓右側がフランス(F)の印。
12:40
バルム峠からリフトで下山する予定であったが、小休憩した後、稜線をたどりながら中腹まで足を延ばすことになった。
展望がよい稜線からは、雲に見え隠れするモンブランが全景を現す。
シャモニー谷に深く切れ込む手前のアルプの台地に、Chalet de Balme(バルム小屋)が見える。ここはレストランのみ営業している。



↑ペトニシフォリウム・タマシャジン

↑マクラタ・ハクサンチドリ

↑Mont Blanc(モンブラン)4810m

↑Aiguille du Chardonnet(シャルドネ針峰)3824m
13:40
Chalet de Balmeにある山小屋レストラン、Alpage de Balme(バルム高山草原の意味)に着いた。リフトを利用して観光客も登って来るのでかなり混雑していたが、山岳ガイドが交渉して席を確保してくれた。
ともかく、ペリカン印の生ビールで乾杯する。これから先はロープウェイ乗り場まで下って、ロープウェイで下山するだけなので、気分よくガブ飲みする。空腹と乾いた喉にはたまらなく美味しい。まさにペリカンになってしまった。
アルプの中にたたずむ牧牛は、アルプスの風景に調和して堂々たるものだ。
15:15
ロープウェイで下って、Le Tour(ル・トゥール)1452mに到着。ここから路線バスに乗り、16時過ぎにシャモニーに帰還する。
19:40
ホテルに戻り、回送したスーツケースを受け取って一休みしてから、夕食に出かける。


店先に張られた、UTMB(Ultra Tour du Mont Blanc)のポスター。8月にトレール・ランニングの大会が開かれるようだ。
19:45
やってきたのは山岳ガイドお勧めのイタリアンレストラン。シャモニーで本格的なイタリア料理が食べれるとあって参加した。
サラダ、パスタ、ピザどれをとっても最高にうまい。イタリアワインで乾杯して夜が更ける。
21:50
すっかり日が落ちたが、モンブランが残照に映えて美しい。ホテルに戻り、明日のトレッキング最終日に備えて、深い眠りに就く。

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