Milford Track Day2
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2月13日 ミルフォードトラック2日目

朝は自分で作るピクニックランチから始まる。材料はすべて用意されているので、好きなものを適量につくる。その後、朝食となる。最初に出てくるシリアル系の冷たいものから、順次温かいものとなる。ロッジの出発時間帯(30分間)が決められているので、その時間内に各自自由に出発する。

8:30 次に宿泊するポンポローナロッジを目指し出発する。ルールは先頭を行くガイドを追い抜かないこと。(先発ガイドが出た後が参加者の出発時間になっているので通常追い抜きはできない) サポートしてくれるガイドは4人で前後に1人づつ、中間に2人が付く。トラックはよく整備されているので迷うことはないが、エスケープルートがなく増水時などの緊急対応に当たる。通常は休憩小屋でのドリンクサービスや、夕食時のウエイターもこなす。
グレイドハウスの近くを流れるクリントン川に架かる吊橋を渡り、本格的なトレッキングをスタートする。

《コースデータ》
歩行距離:16km
歩行時間:6時間
標高差:222m
8:40 吊橋を渡って間もなく1マイルポスト(キロメートルも併記)を通過する。

9:05 最初に建てられたクリントン小屋跡の標識を過ぎると、2マイルポストになる。
9:10 クリントン川の岸辺で原生種の野鳥「トムチット」と出会う。

9:15 メイントラックに荷を置き、湿地帯へ脇道を入る。木道を歩きながら自生している食虫植物モウセンゴケや苔類を観察して、展望の開けた平地に出る。
氷河で削り取られたクリントン渓谷の末端口を見渡すがで、ここからでは最深部のマッキンノン峠を見ることはできない。散策後、木道を引き返しメイントラックに戻る。
9:50 クリントン小屋に立ち寄る。ここは10年前に日帰りウォークで来た折返し点になっている。

10:05 クリントン小屋を過ぎて間もなく、3マイルポストがある。
10:30 4マイルポストを通過。クリントン川に沿って南極ブナの原生林奥深く、平坦なトラックが伸びる。
10:55 5マイルポスト付近からクリントン川が分岐し、北支流に沿って進む。

11:00 美しい鳴き声の原生種「ベルバード」を観察する。なかなか姿を見せないので撮影には苦労する。渓谷のクリントン川に注ぐ無数のクリークは、降雨時以外は穏やかな流れとなって癒される。
11:15 クリントン川の北支流は川幅が狭まり浅瀬が目立つようになる。
11:30 6マイルポスト。この辺りは崖崩れでせき止められたデッドレイクが点在する。静寂な湖面にトラウトを見ることができる。周囲は湿度を保たれた苔類が元気に育つ。
クリークの増水を回避するために架けられた橋を幾度と渡る。
11:50 原生林が途切れ、開けた河川敷にでると、切り立った渓谷の岩峰が迫ってくる。
ガレ場で見つけた唯一のキキョウ科の原生種「ニュージーランドブルーベル」。
11:55 7マイルポストを過ぎた水辺に突然現れた飛べない鳥「Weka:ウェカ」、また好奇心旺盛のニュージーランド・ロビンも頻繁にやってくる。
トラックの両脇に立つポールは増水時の道しるべ。トラックが水没してコースを外さないためものだ。トラックの随所に設置されている。
12:10 ヒレレ小屋に到着。早速ランチタイム、ガイドが先回りしてスープやホットドリンクを用意して待っている。小屋の正面岩壁から水量が細ったヒレレ滝が落ちる。しばらく晴天が続いたのか、ひとたび雨になれば大滝に変身する。
13:00 昼食後、ヒレレ小屋を出てすぐ8マイルポストがある。

13:10 マッキノン峠が初めて見えるポイントに出たが、残念ながら雲に覆われて見ることができない。晴天が少ないミルフォードでは普通のことだが、とりあえず雨にならなければラッキーだ。
13:20 この辺りも崖崩れでせき止められた隠れ湖が多い。脇道を入り見に行くことにする。

13:40 9マイルポスト辺りから南極ブナの原生林がなくなり低木地帯になる。渓谷が更に狭まり最深部にはマッキノン峠の裾野だけが望めるようになる。往路を振り返ると青空も見えてきた。
↑グレイドハウス方面           ↑マッキンノン峠
13:55 プレイリー湖にも脇道を入り立ち寄る。なんと、ガイドが泳いでいる。なんというパフォーマンスだろうか、氷河から流れ落ちる水は冷たい。

14:15 10マイルポスト付近ではプレイリーと呼ばれる平原地帯となる。

14:35 洪水時に使用されるバスストップと呼ばれる避難小屋に出る。だがバスを待っても永遠に来ない、緊急時に来るのはヘリコプターしかない。
氷河の堆積物と崖崩れの流出物でできたガレ場を通過する。大雨時の危険地帯になっている。
14:40 平坦なトラックは登り道に変わり、ポンポローナロッジに到着する。小屋には冷たいウエルカムドリンクが用意されていて、温かいシャワーが待っている。
部屋割りは男性、女性に分かれて2段ベットのコテージになる。中央にはシャワールームと水洗トイレがあり余裕をもって使用することができる。洗濯場と乾燥室は別棟にある。シャンプーや洗剤は自然環境保護に対応したものが用意されている。
リビングを兼ねたバーとダイニングルーム。ちょっとしたホテル気分の豪華さには驚く。夕食前、ビールやワインを飲みながら談笑が弾む。
夕食にオーダーしたのはチキンソテー。毎日3コースメニューから選べるのがうれしい。ボリュームたっぷりの食材で栄養補給は充分だ。ロッジの電気は自家発電、消灯時間までに明日の身支度を整え早めの就寝につく。
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