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2月15日 ミルフォードトラック4日目
今日もロッジの朝は自分で作るピクニックランチから始まる。朝食を済まして出発準備をしているとサザンアルプスの頂に朝日が当たり始めた。トラック最後のコースは高度差はないが歩行距離が長い。
《コースデータ》
歩行距離 22km
歩行時間 7時間
標高差 250m |
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7:30 クインティンロッジ前を出発し、ゴールのサンドフライポイントを目指す。早朝の晴れ間は次第に曇り空に変わる。 |
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7:45 ロッジを出て間もなく21マイルポストを通過する。栄養補給と快適な睡眠で足取りも軽い。トラックはアーサー渓谷の川沿いにサンドフライポイントまで伸びている。 |
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8:15 22マイルポスト。シダが生い茂るトラックは「世界で最も美しい散歩道」とたたえられている。昨日のハードなトラックもあるが、今日はハイク気分を楽しめそうだ。
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8:25 ダンプリング小屋でトイレ休憩。個人ウォークで利用する小屋も、ガイドウォークでは自由に利用することができる。ここからサンドフライポイントまで6時間の標識がある。 |
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8:45 23マイルポスト。ミルフォードの降雨地帯らしい原生林のトラックを進む。 |
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9:05 24マイルポストを過ぎる。トラックを横切る多数のクリークには、洪水に備えた陸橋がかかる。
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9:35 25マイルポスト辺りから雨がポツポツ降り出し、急ぎ雨具を着る。 |
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9:55 ボートシェッドで休憩をとる。小屋では温かい飲み物をガイドが提供してくれる。地名の由来はアダ湖から物資輸送のボートをこの辺りに保管していたことによる。 |
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10:25 26マイルポストはボートシェッドを出発してすぐのところにある。近くに崖崩れの迂回路があるらしく、ガイドが追いかけてきて注意を受ける。 |
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10:40 展望台に上がりマッカイ滝を見るが、覚悟していた雨が強く降り出す。カメラレンズが曇り思うように写真撮影ができない。 |
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10:50 27マイルポスト。周囲の山々から滝が流れ出し、幾筋の白い線が現れる。
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11:10 トラックを塞ぐ倒木を乗り越えて進む。本格的なミルフォードの天気を体験するが疲労感はない。この天気を大いに楽しむことにする。 |
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11:15 28マイルポストを過ぎると、巨大化したシダが生い茂るトラックに変わる。まるでジャングルのように鬱蒼としている。 |
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11:25 クリークに架けられた吊橋を渡る。
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11:45 29マイルポストを過ぎると、アーサー川の岩壁を1890年代に囚人たちによって切り開いたルートに入る。右側が川に切れ落ち、壁には囚人たちが彫り込んだ文字が残っている。ミルフォードトラックの歴史に感銘する。 |
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12:15 岩壁を削り取ったトラックを抜けると、30マイルポストがある。 |
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12:30 一旦落ち着いていた雨が激しく降り出す。ジャイアントゲート滝の手前にあるシェルターに入り、持参したピクニックランチを食べる。滝を眺めながらのランチ休憩とはいかない。おこぼれを狙ってやって来たのは、やっぱりウェカだ。
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12:50 早々にランチを済ませ出発する。吊橋を渡りながらジャイアントゲート滝を撮影する。 |
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12:55 突然雨が上がり、アーサー渓谷に陽が射してきた。天気が目まぐるしく急変するのもミルフォードの特徴だ。少しぐらいの雨で落ち込むことはない。 |
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13:00 雨上がりのトラックに31マイルポストを見つける。ポストの色は自然の景観を損なわないように同系色で配慮されているため、気を抜くと見落としてしまう。 |
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13:25 32マイルポスト。雨上がりに巨大な滝がアダ湖の岩壁に出現する。圧倒される見事さだ、この瞬間を待っていた。
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喜びもつかの間、増水したクリークはすでに膝まで浸水する状況になっている。ガイドのサポートでニュージーランド流に靴を脱がずにそのまま渡る。小屋には強力な乾燥室があるためか、まったく気にしていない。余談だが、ニュージーランド人は雨が降っても傘を使わない。クリークを渡り切り、ビショヌレの靴でゴールを目指す。 |
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トラックの片隅で倒木に着生して咲く可憐な「イースターオーキッド」を見つけた。ニュージーランド原生種の蘭。 |
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13:50 いよいよ最後となる33マイルポストを無事通過する。 |
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12:55 ゴールを目指しラストウォーク。シダや苔が生い茂る原生林も見納めとなる。
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14:00 前方の視界が開け、サンドフライポイントの河口が見えてくる。 |
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14:10 ゴール、サンドフライポイント小屋に到着。掲示板に到着順に名前を書く。49人中15と16番目になった。写真を撮りながら歩いた順番としては頑張った。到着順がミルフォードサウンドに渡るボート(定員15人ぐらい)の乗船順になる。 |
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河口奥にバーレンピーク1581m(頂は雲) |
対岸にオデッセイピーク1821m |
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ボート乗場に立つミルフォードトラックの最終地点到達の証、33.5マイル(54km)のモニュメント。 |
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14:50 サンドフライポイントのボート乗場から出航し、ミルフォードサウンドに向かう。所要時間は約10分。ミルフォードサウンドに待っていた専用バスでマイターピークロッジまでは約5分で到着する。 |
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マイターピークロッジはミルフォードトラックを完歩したトレッカーだけが宿泊できる。ロッジの正面にマイターピーク1682mが見える。ロッジの至る所に履きつぶされた登山靴がディスプレイされているのが印象的。気象条件によっては世界で一番美しい散歩道とは思えないほど過酷なトラックになることを覚悟する必要がある。ひとたび大雨が降ると腰まで水に浸かって歩くこともあるそうだ。エスケープルートがないため、それ以上になるとヘリコプター救出しかない。 |
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17:40 部屋で着替えてから洗濯を済ませ、ロビーで憧れのビール「Steinlager Pure」で祝杯。談笑の後、追加の2本目を手にして食堂に向かう。 |
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18:30 最後のディナーが始まる。前菜にサーモン・サラダ、メインには特大ラムチャップ、デザートも豪華。食事の後、再びロビーに集まり完歩証の授与式になる。ガイドから署名入りの完歩証を一人ひとり受け取り散会となる。 |
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