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6月12日(月) 例年より残雪が多い尾瀬ヶ原を日帰りでトレッキングする。1泊で縦走する計画でいたが、大清水からの入山が残雪の影響で難しいため、鳩待峠を起点に往復する。
早朝4時に日光を出発し、金精峠を越えて片品村戸倉まで80kmを1時間半で到着する。第一駐車場に車を止めて、6時30分発鳩待峠行バスを待つことにしたが、待合所には乗合タクシー(乗客9人乗りワゴン)が待っていて、乗客が集まり次第順次発車している。6時に乗合タクシーで出発する。料金はバスでもタクシーでも片道980円で、随時発車するタクシーがとても便利。 |
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6:30 鳩待峠1591mに到着する。今回のトレッキング最高地点となる。天気予報に反して、曇り気温3℃と、この時期としては予想外に低い。
6:40 装備を整えてトレッキングを開始。ここから尾瀬ヶ原山の鼻まで標高差約200m、3.3kmを下る。 |
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エンレイソウ(花はまだ蕾) |
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シラネアオイ(薄紫の花が見ごろ) |
ショウジョウバカマ(開花はじめ) |
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冷気が漂う残雪の木道を行く。一週間前までは木道も残雪に埋もれていたらしい。 |
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下り斜面が緩み、尾瀬ヶ原に近づくと、少し開けた湿地帯に出る。最初に出会うミズバショウの群生地を過ぎる。 |
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前方に至仏山の山腹が見えてくる。6月末までは植生保護のため入山はできない。この辺りから木道はほぼ平坦になる。 |
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川上川に架かる橋を渡ると、もうすぐ山の鼻。標高が低くなる尾瀬ヶ原(約1400m)では雪解けがだいぶ進んでいる。 |
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7:25 山の鼻ビジターセンターに到着。 |
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至仏山荘ではツバメが巣作り中。小休憩をとり尾瀬ヶ原に入る。 |
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7:35 左の至仏山方面と分けて、尾瀬ヶ原見晴を目指して進む。天気が悪化した場合、途中の竜宮から引き返すつもりでいたが、何とか天気は大丈夫そうだ。 |
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振り返り至仏山を仰ぐが、山頂は雲に覆われて見えない。 |
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7:45 木道が続く前方に燧ヶ岳が見えるが、山頂は雲の中。団体のツアー客と出会うこともなく、大湿原の雪解けの自然を思う存分楽しむ。 |
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雪解けが終わった湿原は水量が豊かになっている。周囲の山や木立を反射しているが、曇り空のため、色合い不足はやむをえない。 |
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7:50 突然雲の切れ間から、至仏山に一瞬陽が射し込む。 |
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あちこちに咲き出したショウジョウバカマ |
ワタスゲはまだ蕾 |
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8:25 途中木道の脇道に入るとミズバショウの鑑賞ポイントがある。ここから至仏山を背景にミズバショウの大群生地を眺望することができる。 |
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尾瀬ヶ原にも時折雲の切れ間から陽が射し込み、新緑とのグラデーションが一層際立つ。 |
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8:40 竜宮十字路までやってきた。右に折れると富士見峠、左はヨッピ吊り橋、直進して竜宮小屋を経由して見晴に向かう。
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この辺りでは木道の間からミズバショウとリュウキンカが混じりあい、競い合って咲いている。 |
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十字路からほどなく竜宮小屋にたどり着く。 |
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9:00 竜宮小屋を出発し、見晴まで足を延ばす。天気も少し回復の兆しが見えてきた。 |
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竜宮小屋の周囲は木立の中を木道が続くが、すぐに湿原が広がっている。 |
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前方の燧ヶ岳の山頂にかかる雲が一瞬だけ切れたが、再び雲に覆われる。木道の先には見晴の山小屋が点在して見えてくる。 |
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9:20 見晴に到着する。鳩待峠から2時間40分(約9km)で折返し地点まで来た。コースタイムより早いのも天気の心配があるためだ。弥四郎小屋のベンチをかりて早目の軽食をとる。 |
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見晴は尾瀬沼と尾瀬ヶ原のほぼ中間に位置し、登山や湿原探勝の要所となているため、いくつかの山小屋が集落をなしている。 |
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9:35 見晴で15分の休憩をとり、東電小屋を経由して尾瀬ヶ原を周回しながら引き返す。三条ノ滝方面に向かいながら、途中で東電小屋方面に分岐する辺りまで、雪解け後間もない湿原が広がっている。 |
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今回のトレッキングで、水生植物が一番可憐に咲いていたスポットだ。ここまで足を延ばした甲斐があった。 |
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分岐を左に折れ東電小屋方面に向かうとすぐ県境の標識がある。尾瀬ヶ原は群馬、福島、新潟の3県にまたがる日本最大規模の高層湿原が広がる。東西約6km、南北3kmの国立公園特別保護地域になっている。 |
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尾瀬は只見川の源流域となっていて、すべて三条ノ滝から流れ出ている。 |
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湿原のヘリを回るように木道が続く。往路より山側を歩くことになるので、木立に阻まれ展望はあまりよくない。 |
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10:10 東電小屋に着く。この辺りから小雨が降りだし雨支度が必要になる。風がないのでザックカバーと雨傘だけで行けそうな降り方だ。 |
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10:25 ヨッピ吊橋に出る。最近架け替えられたようでまだ新しい。 |
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左に折れると竜宮、直進して牛首分岐に向かう。この辺りは木道の傷みが激しく、架け替え工事が行われいる区間となる。 |
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10:55 牛首分岐に出る。ここから往路の木道を辿り、山の鼻を目指す。小雨が降ったり、止んだりの天気となった。
11:20 山の鼻に戻り、持参したカップラーメンで昼食をとる。雨は一向に止みそうもない。
12:10 山の鼻を出発する。 |
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13:00 鳩待峠に戻る。総歩行距離19.6kmのトレッキングを終える。天気にはあまり恵まれなかったが、お目当てのミズバショウを探勝できたことに成果あり。 |
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鳩待山荘で戸倉行の切符を購入して、駐車場に向かう。バスの出発時刻までだいぶ時間があるが、乗合タクシーが待っているので、待ち時間なく乗車して戸倉に戻ることができた。帰りは往路と同じ金精峠を経由し、途中日光で天然温泉「やしおの湯」で疲れを癒し、無事帰宅する。
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