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7月7日、商船三井フェリー深夜便を利用して、最北の孤島「利尻・礼文」の登山ツアーに出た。電車の広告で偶然見かけた期間限定(7/1〜16)50%オフが決定的な動機だ。今まで9月に2度の北海道フェリーツアーをしたが、いずれも台風に進路を阻まれ、間一髪の帰宅だった。今回は予期せぬ台風3連発があったが、幸運にも全行程影響を受けることなく無事帰還できた。最近は台風ばかりでなく、梅雨のない北海道も危うい気象状況だ。往復ともフェリー深夜便(車両、ドライバー、搭乗者1名で片道33,740円)を利用するため、5泊7日という変則的な行程になるが、旅費はかなり節約できる。
*20日後に出航した、同フェリーが苫小牧沖で炎上する海難事故が発生した。深夜便は輸送トラックが多いので、料金が高くなるが昼間便を利用したほうが賢明かもしれない。給電中の冷凍車から出火している。
大洗港深夜1:45出航にあわせて、前日6日21:30に自宅を出発し、乗船開始時刻22:30までにフェリー乗り場に到着する。眠りにつく深夜、フェリーは静かに出航した。
朝、目を覚ますとフェリーは宮城沖を通過している。関東にかかっていた梅雨前線を突き抜け、青空が覗く波静かな晴天となっていた。 |
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7月7日(出航日と同日)19:45、フェリーは予定通り苫小牧港に接岸する。下船後、道央道から留萌滝川道を経由して、日本海沿岸のオロロンラインに入る。石狩から留萌までの国道231号線、留萌から天塩までの国道232号線、及び天塩から稚内までの道道106号線を総称してオロロンラインと呼んでいる。時刻が日付変更となるころ、予定していた道の駅「おびら鰊番屋」に到着し、野宿(車中泊のこと)用具をセットして就寝につく。長い一日がやっと終わった。 |
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7月8日、早朝5:30起床し出発準備をする。野宿した道の駅は国指定重要文化財「旧花田家番屋」の隣に併設されていて、建物の設備が新しく、安心して利用できる。
6:00 稚内に向けて出発する。朝食は近くのコンビニで済ませる。1日3便しかない稚内発利尻行のハートランドフェリーに乗り遅れることはできない。今日も慌ただしい一日がスターする。 |
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日本海に沿って走るオロロンラインの一番の見どころは、天塩からサロベツ原野の海岸線を稚内まで走る区間だ。

この辺りから、海に浮かぶ島「利尻島」が視界にとらえられるようになる。昨日までの悪天候の影響が残り、山腹からは雲が湧き出ている。離島の天気は、本島の天気と違い気象変化が激しいようだ。 |
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8:45 サロベツ原野の真っ直中を、ただひたすら走る。街もない、電柱もない、ガードレールもない原野の一本道だ。(稚内まで48kmの標識)
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水平線と地平線に向かって一直線に伸びた道が天空の狭間に消える。対向車もなく、まるで滑走路のような道が日本にもあったんだ。 |
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10:50 稚内発利尻島鴛泊(オシドマリ)港行きフェリーで出航する。乗船時間に間に合ったが、フェリーターミナルの有料駐車場が満車で使えない。島への車持ち込みは高額になるため、車を置いて行くことにしていたが、困った事態になってしまった。しかたなく、間もなく到着するフェリー客の車が出るのを待つことにしたが、乗船まであまり時間がない。見かねた管理員が回って来て、近くの特別な駐車場に案内してくれた。なんと、1日1000円の駐車代が無料で、島で3泊4日分の駐車代4000円が浮くことになる。リスクを回避できたばかりでなく、駐車代まで節約でき幸先の良い出航となった。 |
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稚内湾から、日本最北端の宗谷岬が見える。鴛泊(おしどまり)港までの乗船時間は1時間40分、やっと、くつろぎの時間ができた。二等室(自由席2,140円)でも船内の座席スペースは広く、快適な船旅となる。 |
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12:20 海上の利尻山が迫ってくる。鴛泊港到着まではあと10分の距離だ。天気が次第によくなり、山腹にかかる雲もだいぶ取れてきた。

穏やかな海面に礼文島も見えてきた。この晴天がしばらく続くことを期待する。 |
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利尻島着岸後、フェリーターミナル前の食堂に駆け込む。大洗港を出て以来、まともな食事をしていない。深夜便のフェリーはレストランがなく、すべて冷凍食品の自動販売機で賄うしかない。 |
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迷わず注文した生うに丼3500円(時価)、生ビールも注文して出来上がりを待つ。獲りたての生うに(バフンウニ&ムラサキウニの二色丼)は自然のうま味をいっぱい凝縮している。それもそのはずだ、利尻のうには利尻昆布を食べて育つ。 |

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腹ごしらえの後、今日から2泊するペンション「みさき」まで徒歩で向かう。港湾に沿って5分ぐらいの近さで、背後にはペシ岬があり、正面には利尻山を望むベストロケーションだ。

やっと最北の離島にたどり着いた! |
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明日の利尻山登頂を控え、今日は島内観光でリフレッシュする。
14:15 予約した1日2便しかない利尻スポットめぐりの観光バスに乗り込む。最初に下車したオタドマリ沼は、砂浜のある入江という意味があるらしい。ここからの利尻山冬景色は北海道を代表する銘菓のパッケージ写真にも使われている。残念ながら雲が吹き出し山頂が見えない。 |
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鴛泊の反対側(南端)にある仙法志御崎公園。利尻山山頂の雲が切れ、利尻富士と呼ばれる山容は一変する。荒々しい利尻山から流れ出た溶岩が海岸の奇岩を形成している。 |

海抜0mから利尻山を仰ぎ見る。 |

山頂は想像以上に険しく、湧き立つ雲が絶えない。 |
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16:45 島内一周観光が終わり鴛泊に戻る。
19:30 宿の夕食を済ませても、外はまだ明るい。
緯度の高い北海道の日没は東京より1時間ぐらい遅い感覚だ。この時間でも利尻山は夕陽を浴びて輝いている。明日は4時起床で山頂を目指す。早々に就寝し、体力を養うことにする。 |
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7月9日、早朝4:00起床。
部屋の窓を開け、朝日に染まる利尻山と鴛泊港を望む。今年5月、6月は天候不順が続き、今日はシーズンベストの天気になったと宿の主人が言う。何という幸運に恵まれたのだろうか、チャレンジ意欲が一気に高まる。 |
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5:10 登山口の北麓野営場(2合目標高210m)に到着。
ここまで宿で送迎をしてもらえる。国立公園内は登山ローカルルールを遵守し、その規制に従わなければならない。特に、携帯トイレの使用、ストックのキャップ取付、入山前の登山靴底洗浄など自然環境保護が徹底されている。 |
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5:20 登山開始。
しばらくは平坦なウッドチップの道を進み、10分ほどで日本名水百選「甘露泉水」(3合目標高270m)に着く。最後の水補給地点となるが、人混みを避けて通過する。宿であらかじめ水補給を済ませておいたので、下山時に名水を賞味することにする。 |
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6:00 野鳥の森(4合目標高390m)、針葉樹林帯の空間に野鳥のさえずりが聞こえる。この一帯はトドマツ、エゾマツの原生林になっている。宿で用意してもらったオニギリを食べるのに絶好の場所だ。 |
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山道は次第に険しさを増し、ダケカンバの狭いトンネルの中に分け入るが、一本道で迷う心配はない。しかも、火山島の利尻はヒグマやヘビが生息していないため、安心して登山を楽しめる。 |
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6:40 雷鳥の道標(5合目標高610m)に到着。
利尻島には雷鳥は生息していないが、登山路を開くときに、雷鳥が出てきて導いてくれたという伝説から名付けられたらしい。 |
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長い樹林帯のコースがところどころ開け、次第に展望がよくなってくる。 |
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7:05 第一見晴台(6合目標高760m)
海風が強くなる。樹林帯が開け海上に浮かぶ礼文島が見える。
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6合目からは北稜の尾根に取り付き、配松の急斜面をジグザグに登って行く。 |
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7:40 胸突き八丁(7合目標高895m)に到着。
8合目まで延々と急斜面の登りが続く。まさに、前半の胸突き八丁に差し掛かった。 |
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ふと登山路の足元に目を落とすと、可憐な高山植物が目につくようになる。 |

ゴゼンタチバナ |

ヤマブキショウマ |

シャク |
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8:17 第二見晴台 標高1120m
胸突き八丁の道半ばにある見晴台。休憩後、更に8合目を目指す。この辺りは岩がゴロゴロした、深い段差のあるコースになっている。北緯45度にある利尻島は標高が1000mを過ぎると高山帯となる。緯度だけでなく、北の大陸からの寒気が流れ込むことも影響している。 |

ペシ岬と鴛泊港 |

礼文島までは航路で19q(40分) |
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配松帯の急登が続くが、やっと長官山の山頂が見えてきた。 |

8:40 長官山(8合目標高1218m) |

胸突き八丁を登り切り長官山に到着。四方の視界が開け、山肌に雪渓が残る利尻山の頂が初めて姿を現す。利尻山山頂は、更に標高差500m以上を登りきらなければならない。 |

海面上に50km離れた稚内 |

北稜から広がった原生林の裾野 |

雲の彼方に大雪山系が連なる |
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長官山からやや平坦な尾根続きを歩くと、赤い屋根の利尻山避難小屋が見えてくる。長官山から20分ほどの距離だ。

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チシマフウロウ |

ウコンウツギ |
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9:25 利尻山避難小屋を過ぎ、9合目を目指す。
日本最北の名峰は、荒々しい火山の赤茶けた山肌をむき出している。 |

海風が止み絶好の晴天に |

長官山を眼下に見渡す |
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9:45 正念場の9合目 標高1410m
ここは携帯トイレブースも設置され、休息をとる充分なスペースが確保されている。難所通過に備えてエネルギーを補充し、体力の回復を図る。 |

鴛泊港ペシ岬の対岸にある野塚岬を望む |

明日乗船予定の礼文島行きフェリーが見える |

イワベンケイ |

ミヤマアズマギク |

エゾツツジ |

エゾノハクサンイチゲ |
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9合目からは更に急斜面となり、火山性の砂礫が堆積したガレ場で足元が安定しない難コースとなる。西面は切り裂けた絶壁、東面はお花畑の斜面が広がる。 |

エゾヒメクワガタ |

リシリヒナゲシ |
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登山道脇の斜面にエゾノハクサンイチゲの群生が数多く見られる。特にリシリヒナゲシは荒々しい斜面の限られた場所に一株で咲くため見落しがちだ。 |
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10:30 沓形コースの分岐点と合流し、最後の正念場となる。 |
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10:40 登山道が降雪と風雨で浸食された3mスリットと呼ばれる最大の難所を慎重に通過する。特に足元が弱く、転倒の危険があるため、混雑時に大渋滞するところだ。 |
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3mスリットを抜けた上部から撮影。背丈以上に狭い急斜面の割れ目になっている。登山者によって更に浸食が進んでいるようだ。 |

キバナノコマノツメ |

ハクサンチドリ |

コケモモとエゾノハクサンイチゲ |

ミヤマハタザオ |
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10:55 利尻山山頂とローソク岩が目前に迫る。
コースロープを辿りながら、足元を一歩ずつ踏みしめ山頂の祠(ほこら)を目指す。 |
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11:00 利尻山山頂を極める。
登山開始から5時間40分、あこがれの山頂に立つ。山頂は360度の展望が開け、はるか北方にはサハリン、南方には大雪山系が連なり、更に暑寒別岳、羊蹄山まで眺望できた。この時期の視界としては稀なことらしい。長年登っている山岳ガイドの話では50回登って1度あるかないかの好天に恵まれたらしい。前日までの荒れた天気では、山頂の気温は3℃でダウンを着用していたそうだ。気象変化が激しいのが、この山の特徴だ。 |
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オロロンラインの海岸線に湧き立つ雲の上に大雪山系が広がる。 |
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利尻山は双耳峰だった。南峰は崩壊が進み登頂禁止になっている。標高が北峰よりわずかに高いが、便宜上、北峰を山頂と定めている。ローソク岩は溶岩が通り抜けた跡が固まってできたらしい。 |
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上昇気流に乗って利尻山山頂まで飛来するツバメがいた。こんなとこまで遥々やって来るとは驚きだ。 |
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溶岩の堆積でできた赤茶けた山頂は脆く、崩壊が進んでいる。溶岩が流れでた山稜は利尻島の海岸線を形成し、海上に浮かぶ孤高の独立峰が島になった。 |
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礼文島の礼文岳は標高490m。日本一低い高山帯を楽しめる山と言われている。晴れ渡る島の山頂に小さな雲の塊が一日を通してかかっていた。 |
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鴛泊港のペシ岬にある宿泊しているペンションが、登山コースから絶えず見えている。四方の海上からせり上がる独立峰の登山は他に類をみない魅力のひとつだろう。 |
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山頂直下のお花畑。急斜面で立ち入ることができないが、黄色い花の高山植物が群生している。たぶん季節的にボタンキンバイ(利尻島固有種)ではないかと思われる。 |
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11:23 下山開始。
いつまでも山頂に留まりたい気持ちを押し切り、9合目まで下ったところで昼食をとる。
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13:05 利尻山避難小屋(看板は利尻岳山小屋となっている)まで戻る。古いガイドブックでは利尻岳と紹介されているので、最近になって利尻山になったようだ。 |
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13:25 長官山まで戻り、登山コースから見ることができる最後の利尻山を写真に収める。ここから先は配松帯を抜けて高度を下げ、山腹の樹林帯となる。 |
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15:30 乙女橋を渡ったり切り、長かった長官山からの下りがようやく終わりに近づく。 |
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15:35 往路でパスした甘露泉水に立ち寄る。
利尻山に降った雨が、30数年かけて濾過され湧き出た名水だ。疲れた体を癒してくれる軟水は、冷たく体にやさしい。水筒に持ち帰り、後で飲んでみて名水の由来に納得する。常温に戻すとより甘味が増すようだ。
15:50 登山口の北麓野営場に戻る。
登り出しから10時間30分、標高差1500mのハードな日帰り登山が終わった。 |
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17:15 宿に戻り一風呂浴びて、夕食まで港を散策していると、稚内行き最終便のフェリーが出航して行く。今日登った利尻山の山稜コースが真正面に確認できるのも素晴らしい光景だ。 |
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18:00 ペンション自慢の新鮮な魚貝を使った料理が並ぶ。旬のウニ、ホタテ、カニ、ニシンなどが一つ一つ丁寧に調理されいて最高に美味しい。これで1泊2食8,000円とは驚きの振る舞いである。しかも、隅々まで清掃が行き届き、布団の上げ下げから浴衣の交換までやってくれる。頼めば天然温泉まで送迎もしてくれる大満足の宿だ。山小屋に泊まるぐらいのつもりで来たが、思わぬところで感動の喜びに浸る。北海の豊かな自然の恩恵に巡り合えてほんとうによかった。 |
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7月10日朝食後、礼文島行きフェリーの出航まで時間があるので港内を散歩する。海水が驚くほど透明で澄んでいる。停泊するフェリーの前ではウニ漁が最盛期を迎えていた。
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9:25 鴛泊港を出航し、礼文島の香深港に向かう(二等室850円)。早朝の快晴から少し筋状の雲がでてきた。しばらくすると海上は霧に包まれて視界がきかなくなる。昨日の晴天が一転した。朝の天気予報とはまったく別世界に変わった。
10:05 香深港に入港し、今日宿泊する民宿に荷物を預ける。
11:10 路線バスで桃岩登山口に向かう。所要時間は8分だが、本数が少なく一便逃すと後の計画が成り立たなくなる。 |
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バス停を降りたところが桃岩登山口となっている。ここから桃岩展望台までは緩やかな登りの道を歩き、途中レンジャーハウスに立ち寄り装備を整える。天候の回復はあまり期待できない。
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桃岩展望台付近からお花畑が広がる。一帯は国立公園の特別保護区に指定され、北海道の天然記念物になっている。

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レブンシオガマ |
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エゾイブキトラノオ |

ヤマブキショウマ |

チシマフウロウ |

ミヤマキンポウゲ |
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12:00 桃岩展望台に着いたが、濃い霧のためまったく桃岩を見ることができない。ここまでは一般の観光コースで、通行制限のある仮設歩道区間から先、全長約4.5kmがトレッキングコースになっている。
桃岩展望台から元地灯台まで2.5km、更に元地灯台から知床までの2kmのコースは、なだらかな起伏の原生花園の道だ。 |
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尾根を巡る歩道は標高300m以下だが、近くで対馬暖流と大陸からの寒流が交わるため、特にこの季節は濃霧が発生しやすいようだ。 |
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晴れていれば利尻富士を見ながら歩く絶景コースだが、この幻想的な光景が本来の礼文の環境なのだろう。 |
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礼文島では標高200mから高山帯になる。霧に濡れた高山植物は鮮やかさを増し、短い夏を美しく咲き誇っている。 |

レブンウスユキソウ |

ミヤマキンポウゲ |

レブンキンバイソウ
(桃岩コースのみ分布) |

チシマフウロウ
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霧に包まれトレッキングルートを迷うことはない。自然保護のための柵やロープに沿って、高山植物を観賞しながら進む。 |

レブンシオガマ |

エゾボウフウ |
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元地灯台までの中間点。この辺りはキンバイの谷と呼ばれている。 |

ヒオウギアヤメ |

ミソガワソウ |

エゾカンゾウ |

センダイハギ |
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キンバイの谷は湿地で木道になっている。コースで一番標高が低いところを通過する。 |

ミヤマキンポウゲ |

チシマアザミ |
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つばめ山(標高233m)まで登りが続く。霧で海岸線が確認できないが、僅かに波音だけが聞こえてくる。 |

元地灯台まで800m |

昨日の晴天はどこに消えたか? |

たぶん、つばめ岩? |

霧に隠れるお花畑の断崖 |
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13:10 元地灯台(標高210m)に到着したが、相変わらず霧が晴れない。 |
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元地灯台からは知床までなだらかな下り道となる。 |

レブンソウ |
13:35 終点知床口に到着。
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礼文島の南端、知床の町が見えてくる。路線バスの終点になっているが、せっかくなので北のカナリアパークまで足を延ばすことにする。 |
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北のカナリアパークまで知床バス停から丘陵を登り徒歩10分となっていたが、案内表示が不明確で途中道を間違えてしまう。吉永小百合主演映画のロケ撮影が行われたところだが、背景ある利尻山が見えないのが残念だ。ロケの舞台となった麗端小学校岬分校を保存している。
ここから更に10分ほど歩き、海岸に出ると差閉(さしとじ)バス停があり、14:55発のバスに乗車して香深のフェリーターミナルに戻る。
宿泊する民宿はターミナルから徒歩1分足らずのところにある。夕食前に近くの天然温泉「うすゆきの湯」の割引券をもらい入浴を済ます。 |
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民宿「やざわ」は漁師宿で新鮮な北の魚貝が朝夕の食卓に並ぶ。夕食は北海タコのシャブシャブで1回までタコのおかわりができる。島に来て毎日欠かさず旬の生ウニがでる。この日はアワビの刺身も付き、海鮮ずくしの食事におおいに満足する。朝食は生ホッケのチャンチャン焼きが振る舞われ、北海の幸を食べつくす旅となった。 |
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7月11日、8:40香深港発フェリー(二等室2,370円)に乗船し、稚内港に向け出港する。
10:35 稚内港に到着。
下船後、市内にある北市場に立ち寄り毛ガニを調達してから苫小牧を目指すが、復路も深夜便のフェリーを利用するので時間に余裕がある。オロロンラインを南下し、留萌から道央道に出たところで進路を変更し、旭川を経由して富良野に周り、道東道の占冠ICから道央道に出て苫小牧に戻った。
21:00 苫小牧港に到着。
近くのコンビニで夕食を調達して乗船手続開始を待つ。
7月12日、深夜1:30苫小牧港を出航し、19:45大洗港に到着。下船後、北関東道から常磐道を走り帰宅する。愛車の総走行距離1060kmで利尻・礼文ツアーを終える。
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