 |
10月20日(木) 早朝3:30自宅を出発し、常磐道から北関東道を経由して、関越道に入る。途中、赤城高原SAで休憩と朝食をとる。沼田ICを降りてから国道120号で鎌田を経由し、戸倉に向かう。
8:00 マイカー規制が解除された鳩待峠1591mの駐車場に到着して、山支度を整え尾瀬ヶ原方面に歩き出す。
(注)130台収容の駐車場はほぼ満車状態で、平日でも5時のゲート開きを待って入山する車が多そうだ。1日2500円の料金でも、小屋泊まりで数日間駐車する車もある。満車の場合、空きを待つか、戸倉に戻りシャトルバスを利用するか、時間ロスのリスクがある。 |
 |
《コースデータ》
コースタイム 5時間50分
コース距離 10.7Km
累積標高差 878m
鳩待峠→山ノ鼻→至仏山→オヤマ沢田代→鳩待峠の周回コースを行く。山ノ鼻から至仏山へは登り専用ルートになっている。下りは通行禁止。 |
 |
山ノ鼻まで3.3kmの緩やかな下り道を行く。尾瀬は今週末で山小屋が閉鎖され、長い冬ごもりに入る。 |
 |
至仏山頂上は厚い雲に覆われている。時折、雲間から日が射すが、かなり気温が下がっている。すでに晩秋が過ぎ、初冬のような天気となった。この日、関東では夏日になっているのに、尾瀬は全く別世界の様相に包まれる。 |
 |
先を行く歩荷(ボッカ)。長い冬ごもりに備えて、最後の荷揚げを行っているようだ。今では尾瀬以外で歩荷を見ることはほとんでなくなった。 |
 |
 |
|
歩き出して40分、川上川にかかる橋を渡る。 |
 |
 |
|
8:45 山ノ鼻ビジターセンターに着き小休憩をとる。これより先のルート上にはトイレがない。自然環境保護のため、尾瀬のトイレは浄化設備があり、有料になっている。 |
 |
9:00 至仏山の登山道に入る。
案内板には植生保護と登山道整備のため、平成元年から8年間、登山道が閉鎖されていたと書かれている。
 |
|
|
 |
草紅葉の草原を貫いて木道が伸びている。一瞬の晴れ間に、至仏山の全貌が見える。 |
 |
樹林帯に入ると、登山道が緩やかに勾配を増して行く。念のため忘れずに熊鈴を装着する。 |
 |
標高1600mで森林限界を越える。至仏山は蛇紋岩という特有の岩盤でできている。植物が育ちにくく周辺の山に比べ森林限界が低い位置にある。 |
 |
9:40 森林限界を抜けた。眼下に尾瀬ヶ原と燧ヶ岳が見えてくるが、冬のような重たい空気が漂う。 |
 |
9:50 蛇紋岩の本格的な登りになる。登山道が整備され登りやすくなったが、雨が降ると岩肌が石鹸のようにツルツル滑りやすくなる。雨が降らなくても、よく踏まれる岩は慎重に足をかけないと、滑って転倒する危険がある。 |
 |
 |
|
もともとこの辺りは蛇紋岩の大きな岩盤地帯であったが、砕いて歩きやすくしている。それにしても、かなりきつい勾配だ。 |
 |
10:00 視界が開けるにすれ、北西の風が強くなる。北海道で発達した低気圧から吹き出す大陸の寒気が流れ込んできた。この一帯は高天ヶ原と呼ばれ、風の影響を受けやすい地形になっている。 |
 |
10:50 強風の中、体感温度が下がり、更なる防寒対策をして山頂を目指す。途中、クサリ場もあったが蛇紋岩の急登が終わると、配松帯となって傾斜が緩んでくる。 |
 |
11:20 至仏山頂2228mに到着する。山頂は意外と風が収まっているが、雲の中で視界が悪く、絶景はお預けだ。 |
|

蛇紋岩で囲われた三等三角点。 |
 |
11:40 至仏山の山頂から稜線を辿って、小至仏山方向に回り込む。 |
 |
12:00 蛇紋岩の岩塊地帯を抜けると、西側斜面から奥利根湖方面が見えるが、沸き立つ雲に遮られる。わずかに山腹の紅葉が確認できる。 |
 |
 |
|
|
 |
12:10 稜線を登り返した前方に、雲に霞んだ小至仏山の山体が見えてくる。 |
 |
奥利根の視界は依然回復してこない。武尊山は雲の中でまったく見えない。 |
 |
配松帯と蛇紋岩の境界を辿ると、小至仏山頂が見えてくる。 |
 |
 |
|
12:20 小至仏山頂2162mに着いた。尾瀬ヶ原方面の視界は少しずつ良くなってきた。草紅葉が終わり、周囲の山並みも秋色が終わりつつある。 |
 |
12:35 小至仏山頂を越えて下りに入る。前方の眼下に、紅葉が残る鳩待峠の駐車場が見えてくる。 |
 |
鳩待峠の更に奥手には、日光白根山(左)と日光男体山(右)の頂が見える。 |
 |
12:50 オヤマ沢田代に着いた。木道に休憩所が設けられているので、小休憩をとる。夏は湿原に高山植物が咲き誇るところだが、この季節はすっかり枯れ果てている。
 |
|
小至仏山を振り返る。後方にある至仏山はここからは見えない。 |
 |
 |
雲が切れた燧ケ岳と尾瀬ヶ原を展望する。 |
日光方面は晴れ間が広がっている。 |
|
|
|
|
 |
13:20 オヤマ沢田代を過ぎた下山道から、小至仏山と至仏山の連峰が見えてきた。 |
 |
13:40 鳩待峠まであと1kmの地点を通過する。
 |
|
|
 |
尾瀬の最後の紅葉を楽しみながら、周回コースのスタート地点である鳩待峠に迫る。 |
|
|
 |
14:00 鳩待峠の登山口にもどる。
帰路は日光金精峠を経由して、いろは坂を下り、日光の実家に一泊後帰宅する。今年の秋は台風の連続発生と長雨が続き、想うような登山計画が立てられずに終わってしまう。
  |