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2009年5月31日 天気:曇りのち晴れ
豊後富士と呼ばれる由布岳(1584m)、山頂部は爆裂火口で東西2峰からなる独立峰の名山である。別府を早朝出発し、やまなみハイウェイの正面登山口に向かう。30分程で到着した駐車場のコース案内板。(左:由布岳、右:鶴見岳)
【コース時間】
登山口8:50→マタエ10:45→西峰頂上11:00
お鉢巡り11:30→東峰頂上12:40
東峰山頂13:10→マタエ13:20→登山口14:50 |

登山道に満開のミヤマキリシマ |

白い花をつけた高山ウツギ |
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草原を抜け自然休養林に入ると登山道はしだいに急勾配となりジグザグに登る。昨日通過した低気圧が残した雲で視界が悪い。潅木地帯になると、ますます斜度を増し山腹の岩間にミヤマキリシマが咲き出す。歩き出して2時間で火口壁のマタエに着く。ここで東峰と分岐となるがコースを西峰にとる。 |
西峰コースは最初からクサリ場の取り付きになる。最後の急登をカニの横ばい状に巻いて頂上尾根に出る。 |
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岩場を過ぎ草付きの尾根をひと登りすると山頂に着く。視界がきかない霧の中でも色鮮やかなミヤマキリシマが印象的である。 |
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双子峰の由布岳頂上は西峰となっている。標高は東峰も同じ1584mの表示になっているが数10cmの差で西峰が頂上になっているようだ。
早目の昼食をとっていると、気流の切れ間に青空が見え出す。 |

雲間にマタエ付近の東峰ルートが見えてきた |

雲が切れ東峰の頂が対面に現れる |
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晴れ上がった火口跡から東峰が突き上がる。山頂までの登山ルートがはっきりと見える。 |
山頂尾根を更に直進すると、いよいよ驚異のお鉢巡りが始まる。 |
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東峰の全貌は西峰とよく似た形をしている |

尾根伝いにミヤマキリシマの群生地がある |
鮮やかなピンクが新緑と交じり合い山肌を染めている。お鉢巡りしないとミヤマキリシマの本当の美しさを体感できない。 |
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ミヤマキリシマの群生地から最大の難所となる岩場のやせ尾根が見える。ミヤマキリシマの感動の後には恐怖の火口壁登りが待っている。 |

群生地を下りながら初夏の青空を望む |

マタエと反対側の鞍部から鶴見岳が見える |

ここから東峰に向かって急登が始まる |

西峰を振り向くと真向いに群生地がある |
後戻りできない岩峰をへずりながら慎重に、慎重に進む。一瞬立ち止まりたくなる正念場に登山者が豆粒のように見える。 |
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一番の難所を過ぎたところで西峰(右)と東峰(左)のV字谷を見る。爆裂火口のものすごさに感動する。 |

岩肌と調和するミヤマキリシマ |

密かに咲くイワカガミ |
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最後の岩峰を登りきると東峰の稜線に出る。岩肌に張り付いた登山者が苦戦している様子が見える。 |
1時間の悪戦苦闘でようやく難所を抜け出し、ここから東峰頂上を一気に目指す。 |
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可憐なマイヅル草が咲く東峰山頂付近。山頂の標識は競り上がった岩場の上に立っている。 |

古い山頂の方位板と思われる |
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東峰山頂から曲がりくねったやまなみハイウェイと湯布院の町並みが見える。 |
火口跡から激しく切り立つ西峰の山容。東峰ルートに比べ一般者向きとは言えない難コースが一望できる。 |
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東峰山頂からマタエに向かう下山ルートの岩場を行く。往路を歩いた西峰の登りルートの直下に湯布院が迫る。 |
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東峰から見た西峰のミヤマキリシマ群生地 |

東峰下山ルートから山頂方向を振り返る |

岩の隙間に根付いて咲くミヤマキリシマ |
マタエからジグザグに下ってやまなみハイウェイの登山口に向かう。往路は朝霧の中で見ることのできなかった由布岳の急斜面にあらためて感動する。 |
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正面登山口付近から由布岳全貌を見る |

やまなみハイウェイの車窓から |
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翌日、宿泊した湯布院から由布岳に登る朝陽を待つ。早朝の澄み切った空に由布岳から朝陽が射し込み幻想的に美しい。
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