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4月11日(月)
桜満開の季節を迎えた福島へやってきた。訪問地は桃源郷と称される桜の名所「花見山」だ。2018年の同日に来たときはすでに桜は散った後だった。今年は花見山だけに絞り込みリベンジした。あぶくま親水公園にある臨時駐車場に車と止め、シャトルバス(500円の協力金を支払う)に乗り込む。10分ほどで花見山近隣の整備された駐車場に到着する。周囲は花木農家が多く、辺り一帯は花木畑が織りなす光景が広がる。 |
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案内表示の順路に従い、花回廊の散策路を15分ほど歩くことになる。 |
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菜の花の咲く道をたどると、周囲の山々はすでに満開の桜で埋め尽くされている。花桃、レンギョウ、モクレンなどと一斉に咲き誇る北国の春は、まさに百花繚乱の絶景である。 |
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花回廊で写真撮影を楽しみながら花見山の散策路入口近くまでやってくる。花見山は花木農家が個人所有しているが、この時期一般開放して観光名所になっている。 |
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ここがパンフレットになった絶景ポイントだそうだ。地元のおばちゃんが親切に教えてくれた。 |
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花見山は3つの散策コースがあり、山頂まで登る最長コース(1時間)を選択する。 |
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花見山を巻くように少しづつ山道を登ると視界が開け、福島市内が展望できるようになる。山一面が鮮やかな桜色に染まり、見事の一言に尽きる。 |
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ソメイヨシノと花桃のグラデーションが映える。それぞれの開花を同時に楽しめるのも魅力的だ。 |
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気温が上昇し、遅咲きの寒緋桜(カンヒザクラ)も咲き出している。 |
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山道を更に登ると、福島市のど真ん中にある信夫山(しのぶやま)が見える。後方の雪に覆われた山並みは飯豊連峰と思われる。 |
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残雪の吾妻連山が桜の枝の開けた空間から霞んで見える。福島は予報通り夏日になっている。 |
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周囲の山々も花木農家の集落が育てた桜が見事に咲き誇る。山里に色とりどりの花木が織りなす景観を称えて、有名な写真家が「福島に桃源郷あり」として紹介したことから、全国に花の名所として知られるようになった。 |
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展望台になっている花見山の山頂に到着する。花見ガイドがいろいろ質問に答えてくれるが、人出が増えてきたので早々に下山ルートに進む。 |
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線香花火のような小さな黄色い花を付けた山茱萸(サンシュユ)。秋には真っ赤な果実ができ、漢方の生薬にもなるらしい。
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秋から春にかけて花を咲かせる十月桜。八重咲で春の方が花数が多く、花も大きい。 |
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おかめ桜。イギリスで交配され、日本美人の意味をもつ命名がつけられて里帰りした桜。 |
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やっぱり日本人にはソメイヨシノなのか、一番華やかに春の訪れを告げる花として親しまれている。 |
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花見山の帰り道に見つけた東海桜は淡い紅色に咲く園芸種。小さな枝にも沢山の花をつける。 |
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シャトルバスであぶくま親水公園に戻る。花見山から見えていた、気になる信夫山をこれから散策することにする。 |
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車でわずか10分ほどの距離にある信夫山公園に駐車する。公園には護国神社があり、ここを起点に展望デッキがある鳥ヶ崎大岩をピストンする。気温はついに30度を越えている。 |
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急斜面の車道を昇り詰め、山道を直登すると、出羽三山を祀る社がある。この先を少し下ったところが、鳥ヶ崎大岩になっている。 |
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前方の視界が開けると鳥ヶ崎大岩の展望デッキにたどり着く。 |
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信夫山から張り出した大岩は、足元が見えないくらいの絶壁になっている。その真下を東北新幹線のトンネルが貫いているのが凄い。先月の地震で新幹線が脱線し、この区間はいまだ開通していない。 |
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福島市内を眼下に、吾妻連峰と安達太良山を望むことができる。眺望を楽しんだら来た道を下山する。往復の所要時間は約1時間でした。信夫山は福島市民にとって信仰の山でもあり、気楽にハイキングを楽しめる山として、親しまれている。 |
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下山後、宿泊地の奥土湯まで車を走らす。 |
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車で約1時間、土湯温泉を抜けて更なる山奥の狭い道路を、荒川に沿ってつづら折りに登ると1軒温泉宿に到着する。
日本秘湯の会「川上温泉」は400年続く老舗旅館。当主は現在16代目で温泉の湯量が豊富、プールのような深い湯舟が特徴。子供も老人も入れるように浮袋が備えてある。源泉が6か所あり、かなりの高温。上流には地熱発電所ができたそうだ。洞窟露天風呂は深夜に男女入れ替わる。食事は地物食材を使った料理が食膳に並ぶ。都会にない素朴な味わいが楽しめるのがいい。 |
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