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4月7日(木)
3月下旬には近隣のソメイヨシノが満開となり、そろそろ山桜の開花のたよりがとどく季節となった。灯台下暗し同然に、万葉の時代から桜の名所は、西の吉野、東の桜川と並び称されていたということを知る。江戸時代には水戸光圀公が度々訪れ、偕楽園前の小川に移植し、桜川と名付けるほどお気に入りだったらしい。 |
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車で1時間余り筑波山の裏街道を走り、桜川市の磯部桜川公園駐車場に到着する。ソメイヨシノのような華やかな咲き方ではないが、日本古来から歌に詠まれた素朴な美しさがある。 |
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大正13年国指定「名勝」に、昭和49年には「天然記念物」に指定されている由緒ある山桜の森が公園になっている。 |
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100mほど離れたところに、桜川磯部稲村神社がある。ここで代表する貴重な天然記念物の桜を見ることができる。 |
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日本では現在10種類(山桜、大島桜、江戸彼岸など)の野生の桜が確認されている。ソメイヨシノに代表される園芸種は数百種あるとも言われているが、接ぎ木で増やされてきたクーロンのため、同じ気象条件の下では、ほぼ同時に開花する。山桜のような種から自生する桜は一本一本遺伝子が異なるため、花の色、形、開花時期も異なる。 |
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山桜とは総称で、ここでは天然記念物指定の代表する11種を4月上旬から下旬にかけて見ることができる。(写真は白雲桜) |
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境内の桜を見た後、案内表示に従て「糸桜」を見に行く。珍しい枝垂れ桜となっていて、他には見当たらない。 |
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小高い台地となっている一帯は山桜の自生密度が高く、様々な咲き方が楽しめる。 |
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素人には山桜の詳細な区別はわからないが、11種の写真入り解説が置かれている。観光協会発行のパンフレットにも載っているで参考にするといい。 |
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磯部桜川公園から車で移動して10分ほどの展望地にやってきた。道幅が狭く案内板をたよりに山道を登りきると、前方に高峯520mの展望が開ける。数千本の山桜が自生し、桜花のパッチワークが楽しめるらしいが、1週間先が満開の見頃になるそうだ。残念、来年の楽しみにとっておこう。
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