Dolomiti SuperSki Day4: SellaRonda
2月12日(水)
トファーナが朝日に輝く。今日はツアー最大のハイライトとなるセラロンダ(SELLARONDA)に挑戦する。早朝から快晴無風のベストコンディションとなる。
山間のコルチナも静寂な朝を迎える。 ソラピスとアンテラオの切れ間から朝日が射し込む。
専用車は最初にファルツァレーゴ峠に向かって、ドロミテ街道を登って行く。車窓から見るトファーナの南岩峰はすっかり太陽の光を受けて明るさを増している。

雪原の林の奥にチンクエトーリ(CINQUE TORRI、5つの塔)が見える。ここのスキーエリアは昨日通ったジアウ峠側とつながっている。
まもなくファルツァレーゴ峠2105mを通過する。明日はここからロープウエイでラガツォイ(RAGAZUOI)2778mまで上がり、アルタバディア(ALTA BADIA)エリアを滑走する。
ファルツァレーゴ峠からドロミテ街道を分岐して、バルパローラ峠(PASSO VALPAROLA)2168mを越える。
峠を越えると前方にセラ山塊が見えてくる。アルメンタローラ(ARMENTAROLA)1615mの市街地近くで通勤に向かうホースリフト(HORSE LIFT)の馬車とすれちがう。
9:30 セラロンダ(SELLA RONDA、セラ山塊を周回する)の出発地コルバラ(CORVARA)1568mのロープウェイ乗り場に到着する。時計回りがオレンジ、反時計回りがグリーンの案内板で表示されているが、時計回りで総延長26km(リフト、ロープウェイを含むと50km超)を一日で滑走する。
ロープウエイを降りるとセラ山塊の最高峰ピッツ・ボエ(PIZ BOE)3152mの山腹から滑走を開始する。最初の峠越えはカンポロンゴ峠(PASSO CAMPOLONGO)1875m、次のロープウェイ乗り場があるアラッバ(ARABBA)1602mまでは比較的緩やかな斜面をリフトを乗り継ぎ滑走する。

アラッバからロープウエイでポルタ・ヴェスコボ(PORTA VESCOVO)2478mまで一気に上昇すると、ドロミテの最高峰マルモラーダ3342mが目前に迫る。
山頂直下の急斜面を滑走すると、広大なセラ山塊が視界に飛び込み、斜度は徐々に緩やかになる。
下り降りた溪谷にあるポン・ド・ヴォーツ(PONT DE VAUZ)1851mから再びロープウェイを乗り継いで、ポルドイ峠(PASSO PORDOI)2239mに出る。
ポルドイ峠を折り返し、往路のロープウェイに沿って途中まで滑走したら、レッツオ(LEZUO)写真2090mから反対斜面のベルベデーレ(BELVEDERE)2377mまでリフトに乗り、降りてから再び滑走を開始する。大きな上り下りの連続になるが、晴天に恵まれたルートのリフト乗り場はどこも混雑している。
セラ山塊と隔ててサッソルンゴ(SASSOLUNGO)3181mの尖った岩峰群が見えてくる。大きく切り裂けた谷間がセラ峠(PASSO SELLA)2244mになる。
セラ山塊の断崖絶壁の頂にはポルドイのロープウェイ駅展望台がわずかに確認できる。夏のトレッキングで登った山頂は殺伐とした火星のような光景だった。
ピアン・フラテセス(PIAN FRATACES)1715mのロープウェイ乗り場まで滑り込み、ロープウェイに乗って更なる高度を上げる。

ロープウェイを降りると、サッソルンゴの直下にあるファッサ谷(VAL DI FASSA)のコル・ロデーラ(COL RODELLA)2485mに着く。ここがセラロンダの最高標高地点になっている。
セラ山塊を右に見て、セラ峠に向かって滑り込みながら、サッソルンゴを大きく左に巻くと雄大な山体が重なり合って単独峰のように見える。
12:15 ほぼ予定時刻でランチの山小屋ピッツ・セトゥール(RIF.PIZ SETEUR)に到着する。
まずはビールで乾杯だ!!
ポルチーニ茸のスパゲッティとほうれん草のニョッキを注文する。隣のミラノ風カツレツも食欲を誘う。デザートの山盛りフルーツには仰天。
ランチを終えて、最後となる4つ目の峠越えを目指し出発する。途中、コースで一か所だけ道路を跨ぐ歩道橋があり、渡ってリフト乗り場に向かう。
リフトを降りた斜面を滑走して、最後の峠に架かるロープウェイ乗り場まで滑り込んで行く。
ダンターツェピース(DANTERCEPIES)1646mのロープウエイ乗り場に着く。このロープウエイは途中で折れ曲がり、さらに高度を上げて行く。
ロープウェイの終点にあるダンターツェピース山小屋(RIF.DANTERCEPIES)2300mから、最後のガルデーナ峠(PASSO GARDENA)2137mを越えて、出発地のコルバラまでセラ山塊の北溪谷を滑り降りる。
15:00 最後は平地となり連絡用ロープウエイに乗り、コルバラに無事ゴールする。背後にコルバラのランドマーク、サッソンガー(SASSONGHER)2665mを望む。
帰路は往路と同じ専用車でコルバラを後にし、コルチナに向かう。サッソンガーと連なるガルデナーザ(GARDENAZZA)2668mが青空に輝き、美しいドロミテ渓谷の印象を深めている。
アルメンタローラで仕事を終えて帰宅するホースリフトの同じ馬車とまたもやすれちがう。すごい奇遇だ。よく見ると道路を走るときは、ソリがタイヤに切り替わっている。

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