6月16日(日)
梅雨入りが遅れている、朝8時前に自宅を出て羽田空港に向かう。AIR DOのスペシャル75で早期予約(往復二人料金49,880円)したチケットを、搭乗24h前にオンラインチェックインしておく。

11:15 ADO 077で出発、雲海の上に富士山が顔を出す。
13:00 女満別空港に到着、予約しておいたニッポンレンタカーで空港近くの道の駅「メルヘンの丘」に行き、遅めの昼食にする。注文は、網走湖産のしじみラーメン 1,150円、濃厚なしじみエキスが効いた塩ラーメンで体力を回復する。
15:40 北海道ならではの隠れスポットに立寄る。斜里町R334にある、どこまでも真直ぐな道を見下ろす「天に続く道展望台」だ。ここをスタート地点として28.1kmの直線道路を眺め、広大な北の大地を実感する。
16:10
斜里岳の裾野にある一軒宿「知床ビィラホテルフリーズ」に到着する。広い芝庭と森に囲まれた6棟建てのコテージがあり、北海道の大自然を満喫できる理想的な立地になっている。
早速、歓迎の出迎えに現れたエゾリスが活発に動き回る。
18:00
夕食はコテージのテラスで北海道の食材100%のBBQが用意される。オプションでラクレットチーズも予約した。日本では、ラクレットチーズは北海道だけでつくられる希少なもので、めったにお目にかかることはない。
ランタンに灯かりがともり、地ビールで乾杯。地元の野菜や知床豚、鹿肉、白貝、カレイなどBBQの食材は新鮮で盛りだくさん。炭火でじっくり焼き上げ、仕上げにとろ~り、ラクレットをかける。他に燻製鍋でチーズとソーセージを燻し、北海道の味を贅沢に食べつくす。
6月17日(月)
2日目快晴の朝、澄み渡る空に日本百名山・斜里岳1547mが美しくそびえ立つ。
9:00
朝の爽やかなテラスで、野菜たっぷりのミネストローネと特製バーガーで朝食を済ませた後、開拓の歴史が詰まったオーナーハウスでチェックアウトする。
9:50
知床世界自然遺産に通じるR334沿いに、オシンコシンの滝がある。遊歩道を数分歩いた先にある滝見台からの眺めは清鑑だ。
10:15
ウトロに着き小休憩をとる。道の駅「うとろ・シリエトク」で情報収集するが、以前(2010年)訪れたときに比べ、観光化された町並みには新しいホテルなどの建造物が目立つ。
10:50
世界自然遺産エリアの知床横断道路に入り、山道を登り切って知床峠にたどり着く。峠を越えれば目的地の羅臼へと下って行く。

駐車場から道路を隔てたところに、新しい峠のモニュメントができている。日本百名山・羅臼岳1661mを望むベストポジションとして整備されたようだ。山頂部の溶岩ドームの急峻な斜面が見て取れるが、峠からの登山ルートはない。
見渡す根室海峡の向こうに、北方領土の国後島を望む。いつまでも、近くて遠い島になってしまった。
11:20
予約している知床ネイチャークルーズの受付を済ませ、道の駅「知床らうす」で昼食をとる。注文したのは「らうす昆布羅~めん」、いかにも昆布の町らしいこだわりの一品だ。麺に羅臼昆布が練り込んであるのが味の秘訣らしい。
12:30
昼食後、クルーズ船の出航する港に行く。根室海峡にこの時期やってくるシャチのウォッチングに出航を待つ客の乗船が始まっている。クルーズ船は複数の運行会社があるが、今回は知床ネイチァークルーズ社を予約した。所有する2隻のクルーズ船は既に満席となっている。
12:50
最新式エンジンを搭載した、EVER GREEN号は定員50名、高度な運行設備を備えている。乗船が予定時刻より早く完了し出航する。知床の海を知り尽くした船長の解説にも熱がこもる。(船長の操縦席はオープンで数々の計器が並ぶ)
所要時間は2時間半となっているが、出航してから20分ほどでシャチの群れに遭遇する。白黒ボディが特徴のシャチ、目の上にできる白い楕円形模様のアイパッチも確認できる。空に突き上げるように真直ぐに延びた背ビレはオスで、2メートル以上になるものもいるらしい。精悍の一言に尽きる。
残雪の知床連山の半島先端方向に、シャチの群れを探査しながらクルーズ船が進む。
シャチは10頭前後の家族で行動している。群れのリーダーはメスで、大人のオスは単独行動が多い。クルーズ船は協定で200m以上は近づかず、シャチからやってくるのを待っている。
先を行くクルーズ船から無線が入り、船長のアナウンスに船内が騒然となる。数年ぶりに白いシャチが出現したらしい。クルーズ船団が一斉にエンジンを全開し、白いシャチの群れを追い始める。
猛スピードで移動するシャチにクルーズが並走するが、幾度も振り切られそうになる。
やっとのことで先頭を行く2頭の白いシャチを写真に収めることができた。映像からオスとメスの2頭で、最初に確認された2019年は1頭、その後2021年は2頭になって再出現している。現地では明日の新聞でビックニュースとして報道されると、熱狂した船長が言っている。
超幸運に恵まれたシャチ・ウォッチングになごり惜しいが、クルーズ船は帰港時間を向かえる。

国後島

知床半島
15:30
予定時刻で羅臼港に戻る。シャチが見られない場合に備えて、明日のクルーズも予約しておいたが、キャンセルすることにする。
16:00
予約しておいた羅臼の温泉宿(旧まるみ)にチェックインする。新しくなったリブマックスリゾート知床シーフロントは高層階のホテル仕様になっている。予約した部屋に不具合があり、グレードアップした部屋に変えてくれたのは嬉しい。

夕食に金賞受賞・知床羅臼カニがつく
6月18日(火)
3日目ホテルのエレベータに貼ってあった写真に2頭の白いシャチ(2021年撮影らしい)があった。チェックアウトしてから、ネイチャーガイドが勧めてくれた、知床羅臼ビジターセンターに立寄る。
9:00
途中、道の駅「知床・らうす」で土産品を調達してたら、2019年に白いシャチ発見の新聞記事が掲示されているのを見つけた。世界的にも稀な発見だったらしいが、茹で上がりのカニの直売も気になる。
9:20
知床羅臼ビジターセンターの展示物が凄い。流氷に挟まって命を落としたシャチの骨格標本がある。他にも知床に生息する動物たちの標本が多数展示されている。掲示板には、昨日の「6/17白いシャチ2頭確認」がアップデートされている。
成長したシャチのオスは、体長8m、体重6t、背ビレの高さは2mにもなる。背ビレの形とその後ろにある模様(サドルパッチ)で個体識別され、羅臼にやってきた約400頭(2019年時点)が識別できているらしい。

シマフクロウ

オオワシ

オジロワシ

ヒグマ
アイヌ語で地の果てを意味する「シリエトク」が語源となった知床は、日本最後の秘境とも言われ、海に森に太古の自然をそのまま残している。

10:20
ビジターセンターを後にして、知床峠を越え、次の目的地の阿寒摩周国立公園を目指して出発する。
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Nature Tour part1<知床>